Ruby on Rails 5速習実践ガイドを読みました。

普段はソロ活動が多く、他の方が書いたコードを仕事の中で読むことがほとんどないので、実践的な章はもちろん、入門的な章も知識の棚卸しとして読みました。

自分にはまず、9章、10章が嬉しい内容でした。
全体として具体的で「あぁ、トラブるな、そこ。」だったり「なるほど、そんなことも考えないといけないな。」「そうすればいいのか。」という気持ちになることがところどころに。
それぞれ、当初から予想が出来ない、ということはないのかもしれませんが、そこを通った時に「こういう事があって、こうしました。」という感じで、実際に時間を掛けて付き合った上でないと出てこない内容だと思います。

あとは、この部分。

P392「そのため、Railsでアプリケーションを開発するならば、アプリケーションを放棄しない限り、ずっとバージョンアップをし続ける必要があると肝に銘じておきましょう。開発現場だけでなく、事業計画のレベルでも、RubyやRailsのバージョンアップの費用を常に計画に織り込むことが非常に重要です。」

「開発が終わったアプリにそんなにお金掛けられないですよね?」というような話を最近続けて聞くことがあったので、ここが刺さりました。

「終わった、とは?」という話は置いておいて、結果からいうと、自分はそこで「そういうケースではそもそもRailsは向いていないのだと思います。」と答えていました。おそらくこの言葉は「アプリを完成させることによって、または完成したアプリにはもう大きな費用がかからないことを前提に、その後の保守で利益を出す。」という発想から来ているのだと思います。
そのアプリに働いてもらって、そこから立った売り上げで体制を維持していく、という考え方でないと、なり立たない。経営的な話ですが、お仕事では必ず考える必要がある(が、得てして後回しにされがち)ので、気をつけておきたいところです。

発展編の方の章から話を始めてしまったのですが、入門編、レベルアップ編について。
まったくの新規ではなく、棚卸しの視点なのである程度は流し読みになってしまったのですが、準備から順番に、積み重ねるよう丁寧に解説されていると感じました。順番に進めていけば、おそらく躓くことはないと思います。

全体として、普通に開発を進めていくと必要になることが網羅されていて、木の幹になるような本だと思います。ひとまずこれを通して読んで、やってみましょう。もし足りないケースが出たら、そこで他を調べて枝葉を増やしていきましょう、と。発展編については、はじめの頃に読んでもおそらく難しいので、見出しを眺める程度にし、いまは置いておきましょう、という感じで。

毎月参加しているSaitama.rbでは、これからRuby/Railsの勉強を始めますという方がよくいらしゃいますが、この本をおすすめできると思っています。

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