デッドライン―ソフト開発を成功に導く101の法則 日経BP社(1999-03)
日経BP社 |
トム・デマルコつながりの3冊目。ピープルウェアやゆとりの法則と違って、小説形式になっている。
有能なのだけれど会社都合でリストラ対象になってしまったプロジェクト管理者がとある国のスパイに見込まれて拉致されて国家プロジェクトの担当にさせられてなんだかんだあるというお話。
ストーリーとしては「ん?」て感じだけど、それぞれの章の末尾に日記という形でまとめられている、プロジェクトの中で主人公が誰かから学ぶ(または自身で気付く)ことが読者へのアドバイスになっている。
ただでさえタイトなスケジュールを上司の都合でさらに短くされてしまったりだとか、プロジェクトメンバ間で対立が起きたりだとか、そんな実際のプロジェクトにありうるトラブルが次々と起こり、そのたびに専門家がやってきて助けてくれて乗り切るという展開が、前述の2冊の内容を実際のプロジェクトに照らし合わせるとこんな感じになるよ、そしてその時にはこうするといいんだよ、と示されているような感じ。小説形式になっていることですんなりと楽しく読めた。
さて、つぎは「ソフトウェア職人気質」へ。
[ref.] ソフトウェア開発の名著を読む。