どこかのニュースサイトやブログ、または部屋の棚にある本でもいい、誰かが自身の仕事や習慣について書いた話を読むときに、どんなことを考えてる?
この話を書いているのは自分よりもすごい(何が?は気にしないで!)人が体験したことで、自分はその物語を読んでいるだけ。そう考えてはいないかな。これはブラウザの向こうや本の中での話、読み終わったら自分にはいつも通りの会社があって、いつも通りの仕事が待っている、自分にはできない話、なんてね。それはもしかすると、大体はその通りなのかもしれない。でも、本当にそれだけ?
それを書いたのは有名な人で、メディアを通して顔も名前も知っている。名前は知っているけれど顔は知らない。または、たまたまソーシャルブックマークやTwitterで見かけたリンクを辿っただけで、いままで名前を聞いたことすらない。いまきみが思い浮かべた話を書いた人がどれかは分からないけれど、共通しているのは、自分が日常で出会う人ではない。それが、そう考えた理由じゃないかな。
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しばらく経ってしまったのですが、この前のjava-jaでいただいた本です。
タイトルに「基礎知識」とあるように、はじめは著作権というものの確認からソフトウェアライセンスとの関係を。そしてオープンソースの歴史とコミュニティ、オープンソースの定義について。つぎに実践として自分がライセンスを適用する、または既存のオープンソースを利用するための知識を。さいごにオープンソースを使ったビジネスモデルとその事例について、とオープンソースについて多方面に書かれています。
また巻末には、オープンソースの定義と代表的なライセンスの日本語訳が収録されていて、ひととおり読み終わった後もリファレンスとして手元に置いておきたい一冊だと思います。
勉強会の可知さん自身の濃いまとめはこちら。
javaja22 – catch.jp
java-ja主催の勉強会(『第1.9.2回 チキチキ ライセンスって何ですか?』)が非常に盛り上がったので、その関連情報を整理してみます。まとめというよりも、あのイベントをきっかけにして発散したり発掘したりした情報を集めています。
前の版にはフリーになった年にだいぶお世話になって、いまでも時々リファレンスとして使っていたのですが、改訂版が出ているのを知ったのでさっそく買ってきました。入れ替えて置くことにします。
手引きや他の本を読んで「こう書いてあるけど、少し違うこういう場合はどうするんだろう?」って思うようなことが、こちら側視点で具体的に書かれているのが魅力です。
残念ながらアマゾンでは売り切れちゃってますが、大きめの本屋さんなら確定申告コーナーにあると思います。これはおすすめ。
[via] ヲハニュース
StarChartLog – 九天社が倒産したらしい
Twitter経由Pickles weblogによると、九天社が倒産したらしいです。公式サイトは現在メンテナンス中です。いましばらくお待ちください。状態。今のところ公式発表・マスコミ報道はないようです。

いつかは触りたいなーと思って欲しい本リストに入っていたのだけれど、これを見て即注文した。
どうしようかなーと思っていたあなた、急いで急いでっっ!
仕事でこの辺の知識が必要だなーと思ったところでお借りできたのでサクッと読んだ。
ポイントごとに上手くまとめられていて、なんとなく分かっているような分かっていないような感じでいたところがつながった気がする。
本屋で見かけてはいたのだけれど、素通りしてた本。先日の木下さんのプレゼンに影響されて読んだ。
夢をかなえるためのプラクティスは、正直どこかで聞いたことがあるものだったりするんだけれど、それをまとめて、普通のサラリーマンが変な神様に育てられるという物語にしたのがいいところ。
「ちゃんと実行すればいいんだろうけど、普通はそんな感じで流れてしまうよねー。」というような、ありがちな「自分に近い」視点なのだ。
こういう本は、トリガーになる。自分もすぐに根が生えて新しいことを面倒くさがってしまうので、その根を刈るきっかけにさせていただいた。
すでに動いているものを加速するより、止まっているものを動かし始めるほうがエネルギーがいる。
でも、その「動かし続ける」っていうこと、
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- いつの間にか相手の思い通りになってしまっていた。
- 自分で選んだはずなのだけれどなぜか腑に落ちない。
そんなことになってしまうのはどんな原因があるのか、よく使われる手口について著者が実際に仕掛ける側に回った体験に基づいて書かれた本。
たしかに自分がその状況になったらそうするだろうな、と思う場面ばかり。
積ん読になっていた初版を最近やっと消化したと思ったら次が発表されていた。
予約した。カチッ・サー
ケータイがパソコンの代用品という発想ではじまると、たどり着かないところ。
初めてネットに繋ぐのがケータイってどんな感じだろ。
技術的には同じようなことなんだからと知ったかぶっていたよ。
・・・!?、オジサンか。
ソフトウェアを量産品と見立て、フェーズごとに分業が容易、また担当者の代替が容易なものであるという前提にあることのメタファを「ソフトウェア工学」、対してソフトウェアを工芸品と見立て、担当者の技能が製品の品質に大きく関わり、それぞれのフェーズは簡単に区切れるものではなく、それらをまたいだ知識が必要であることのメタファを「ソフトウェア職人気質」と呼んでいる。(だいぶザックリ)
残念だけど訳がわかりにくいところが散見された。たとえば意味としてセットになっているものの表記に統一感がないところ。
文中で上中級、初心者をそれぞれ熟練職人、ジャーニーマン、アプレンティスとしているのだけれど、熟練職人をクラフトマンにするとか、そのほかを見習い、駆け出しとするなど統一感をもたせて欲しかった。
しかし、ソフトウェアを工芸品ということでそれに対するこだわりやプライド、徒弟制度ということで後続教育のあり方を表しているところは理解しやすい。
職人というとなにやら偏屈だっていうイメージがついて回るけど、それは見方を変えれば自分の作るものにこだわりを持って妥協をしない、ということでもあると思う。
とにかく早く、とにかく安く、というプロジェクトをよく聞くのだけど、いいものにはそれだけ時間と金がかかるという認識、かけるという考え方がもっと当たり前になって欲しい。
その「いいところ」がなかなか数値化できないから難しいのだけれども。
そして、この本はこう締められている。
ソフトウェア開発は楽しくなければなりません。そうでなければ、そのプロセスは間違っているのです。
かくありたい。
つぎは達人プログラマーへ。
[ref.] ソフトウェア開発の名著を読む。
トム・デマルコつながりの3冊目。ピープルウェアやゆとりの法則と違って、小説形式になっている。
有能なのだけれど会社都合でリストラ対象になってしまったプロジェクト管理者がとある国のスパイに見込まれて拉致されて国家プロジェクトの担当にさせられてなんだかんだあるというお話。
ストーリーとしては「ん?」て感じだけど、それぞれの章の末尾に日記という形でまとめられている、プロジェクトの中で主人公が誰かから学ぶ(または自身で気付く)ことが読者へのアドバイスになっている。
ただでさえタイトなスケジュールを上司の都合でさらに短くされてしまったりだとか、プロジェクトメンバ間で対立が起きたりだとか、そんな実際のプロジェクトにありうるトラブルが次々と起こり、そのたびに専門家がやってきて助けてくれて乗り切るという展開が、前述の2冊の内容を実際のプロジェクトに照らし合わせるとこんな感じになるよ、そしてその時にはこうするといいんだよ、と示されているような感じ。小説形式になっていることですんなりと楽しく読めた。
さて、つぎは「ソフトウェア職人気質」へ。
[ref.] ソフトウェア開発の名著を読む。